どうも。ひま子です。
『宣伝は差異が全て 邪神ちゃんドロップキックからマーケティングを学ぶ』(通称:邪神ちゃんマーケティング)を読んでみました。
読んだ直後にこんな感想を投稿しましたが、読了直後の余韻がだいぶ落ち着いた今でも同じ感想です。
本当に面白かったのでぜひおすすめしたい。
というわけで、どんな人におすすめの本なのか紹介しつつ、感想を述べたいと思います。
まずどんな人におすすめか。
こんな感じです。
では、一つずつ紹介していきましょう。
本当に邪神ちゃんからマーケティングを学べる
皆さま知っての通り、アニメ『邪神ちゃんドロップキック』は公式が完全に狂っています。
ただ、これも皆さま知っての通り、何も考えずに猪突猛進しているのではありません。
マイナーアニメ『邪神ちゃんドロップキック』の存続を考えた結果、たまたま奇策になっているだけなのです。
邪神ちゃんマーケティングを読むと、今まで「さすが邪神ちゃん(笑)」とケラケラ笑っていた奇策にプロデューサーをはじめとした切れ者の邪神ちゃんスタッフ陣営が奔走していた様子が伺えます。
その様子からはマーケティングの基本を学び、「この人すごい人なんだ」と宣伝プロデューサーの仕事っぷりに鳥肌が立ち…。
そして、しっかり派手に失敗しているのがさすが邪神ちゃんだなと。
まさに学びあり笑いありの、邪神ちゃんでしか味わえないビジネス本だと思います。
邪神ちゃんマーケティングで核心となるのが「宣伝は差異が全て」といった部分。
当書において何度か「王道で戦えないから」と触れられています。
王道のやり方だと大手の作品以外はアニメ放送後に忘れられてしまうの運命。
そんな状況で存続させるためには、他とは違うことをして生き残らなくてはなりません。
「違法アップロードより早い!」等、たしかに狂っていてオタクを惹きつける面白い奇策。
しかし、そんな奇策たちがアニメ『邪神ちゃんドロップキック』のれっきとしたマーケティングなんです。
邪神ちゃんマーケティングは大手ではできない、する必要のないマーケティング。
弱者のための、それもかなりの弱者であった『邪神ちゃんドロップキック』が生き残ってきた、まさに弱者のためのマーケティングなんです。
弱者が強者に勝つ、もしくは弱者が生き残るためのマーケティングを学びたい人には、ピッタリの本だと思います。
マーケティング初心者でもわかりやすい
数々の奇策を「ウケるーwww」と、私のような馬鹿丸出しの感想しか持てなかった人でもわかるように、策を講じた理由や成功する根拠など、非常に丁寧に説明されています。
また、失敗も含めてすべてが具体的に、そして赤裸々に語られているので理解しやすい。
私のようなマーケティングど素人でもちゃんと学べます。
文字通り邪神ちゃんでもわかるくらい丁寧な本。
戦場をアニメだけに限定せず、ビジネスという高度な側面を保ちつつも、就活の面接までレベルを下げて説明してくれるのがこの本の優しさだと思います。
この本でマーケティングに興味を持った方は、ぜひ最初のマーケティング本に!
「製作委員会ってなに?」アニメ業界をビジネス面を学べる
○○製作委員会。
OPの最後に必ず出てくるアレ、何か知ってますか?
ついでに、制作と製作の違いはわかりますか?
答えは邪神ちゃんマーケティングに載っています。
わたしも読んで初めて知った(笑)
サブスクでの配信の影響で円盤の売り上げが落ちる中、どのような出資でアニメは作られているのか。
そもそもいくらかかるのか。宣伝費は全体の何割なのか。
いやそんなことよりも宣伝プロデューサーとは何者なのか。
栁瀬宣伝プロデューサー自ら、当書にて全てを語ってくれています。
アニメを楽しむ上でお金のことを知るのは非常に重要です。
たとえば、みんな忌み嫌う「独占配信」。
サブスク登録を促すために作品を”独占”している汚いやり方だと、批判されがちです。
しかし以前調べた限りそんな簡単な話ではなく、お金の面で折り合いがついたからこその独占配信だとわかりました。(邪神ちゃんマーケティングとは関係ない)
これが結構おもしろかった。
視聴者として作品だけ見るよりも、作品に携わる内部まで見るほうが面白いと思います。
「アニメ化決定のニュースから放送までずいぶん長くね?」
そんな何気ないオタク同士のやり取りでも、もう一歩踏み込んだ会話が楽しめるようになるのが邪神ちゃんマーケティング。
アニメ業界のビジネス面を知りたい人にもおすすめの本です。
リアルな数字を用いつつ、業界用語まで丁寧に紐解かれているので、本を読みながらググる必要はありません。
邪神ちゃんドロップキックのこれまでを振り返る
邪神ちゃんドロップキック。
他のアニメと比較すると尋常じゃないイベント数だと思います。
円盤2000枚でアニメ2期決定、声優がVtuber、クラファンで3期制作、ふるさと納税でアニメ制作、公式が同人イベント開催などなど…。
そんなこれまでの歴史を裏話も含めて振り返ることができます。
マーケティングやお金にまったく興味がない。でも邪神ちゃんは好き。
そんな人にもおすすめできる本になっています。
やっぱり邪神ちゃんのイベントが失敗するのは残念でありながらなんか面白い。
そんな気持ちを振り返るにはおすすめです。
邪神ちゃんマーケティングならX(旧Twitter)で無断転載し放題!
さて、そんなマーケティング本ですら差異を使って宣伝してくる栁瀬プロデューサー。
無断転載OKではなく、無断転載推奨なのがポイントです。
ルールは守って!
頭のおかしいアニメのちゃんとしたビジネス本だけど、頭のおかしい宣伝をしている「邪神ちゃんマーケティング」。
上記の通り、幅広い層に刺さる本だと思います。
そしてとにかく読みやすい!わかりやすい!
大きく稼ぐためのマーケティング本は世に溢れていますが、生き残るため長続きさせるためのマーケティングを参考にしたいと思っている人も多いはず。
「邪神ちゃんマーケティング」はそんな本です。
ぜひ読んでみてください!
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