どうも。ひま子です。
『ガールズバンドクライ』のCGフルアニメーションの技術がすごいんです。
そんなすごさを順序だてて簡潔に紹介させてください。
『ガールズバンドクライ』はCGフルアニメーション
『ガールズバンドクライ』はCGフルアニメーションなんですが、まずCGフルアニメーションとは。
CGアニメショーンは皆様もご存じの通り、CGを活用したアニメ。
CGアニメなんて山のようにあるので特出してすごいということはありません。
すごいのはフルアニメーションであること。
アニメは1秒間を24コマに分けています。
そしてそのコマに絵を入れていくわけですが、3コマに1枚入れれば8fps、2コマに1枚入れれば12fps。
日本で多用されているのは8fps。これはリミテッドアニメーションと呼ばれています。
お察しの通り、1コマに一枚ずつ入れるのは24fps。これをフルアニメーションと呼ぶのです。
アニメ全編がフルアニメーションというのはかなり珍しいこと。
当然ですが、24fpsのほうが絵の枚数が多いので動きがぬるぬるになります。
『ガールズバンドクライ』もフルアニメなので、ぬるぬるすごいよということです。
CGアニメもコマを落とすことが多い
CGアニメは24コマに1枚ずつ出力されます。
それでもあえてコマを落とし、12fpsや8fpsにすることが多いんです。
その理由は、ぬるぬるしすぎて気持ち悪いから。
8fpsに慣れ親しんだ日本人にとって、24fpsのフルアニメーションは違和感を感じてしまうんです。
なのでコマを落とすわけですが、CGアニメは手書きとは違い、コマを落とすと変にカクカクになってしまいます。
カクカクして違和感あるCGアニメ見た事ありますよね?それがコマを落としたCGアニメです。
しかし、『ガールズバンドクライ』はコマを落とさずフルアニメーションで戦っています。
それでいてぬるぬるさせすぎない技術で表現してるからすごいんです!
コマを落とさず、カットして繋げる新しい表現
このすごいシーンはX(旧Twitter)でバズりました。
ぬるぬるしすぎ、またはカクカクしすぎという従来のCGアニメの違和感を失くすために東映アニメーションがやってきたのは、細かくシーンをカットして繋げるということ。
24fpsの滑らか感を残しつつ、慣れ親しんだ手書きアニメのような間をカットで表現しているのです。
この先、こういった手法が常識になってくるのかもしれませんね。
Vtuberがいるから大丈夫!CGっぽさを隠さないイラストルック
引用:アニメ『ガールズバンドクライ』 第5話「歌声よおこれ」
CGアニメでも、手書きのアニメっぽく見せるセルルックアニメーションというのもがあります。
深夜アニメはオタクに響かせないといけないので、人間の温かみを感じにくいCGっぽさは隠したほうがが得策。
そのため、セルルックアニメーションが重宝されてきました。
しかし、『ガールズバンドクライ』はCG感全開のイラストルックアニメーション。
『THE FIRST SLAM DUNK』でも使われた技術ですが、美少女大好きなオタクを相手にしなくてはならないガールズバンドアニメで採用したのはかなり思い切ったと思います。
ただ、CGアニメはセルルックアニメーションじゃないとオタクに愛されないというのは古い考え。
Vtuberのおかげで、キモオタたちもCGっぽいキャラクターに嫌悪感を感じにくくなっているそうです。
『ガールズバンドクライ』もV豚からいい反応がもらえるかもしれません。
【余談1】歴史的に言うと、昔は全部24fpsのフルアニメーションだった
見出しの通り、ディズニーなどの昔のアニメは全部フルアニメーションだったんです。
24コマ全てに絵を入れるので、時間がかかりますし、コストも馬鹿にならなかったとか。
ただ、映画制作はそもそも時間がかかるものですし、莫大な資金を持っているディズニーなのでフルアニメーションでもなんとかなっていたそうです。
そんな中、日本で毎週アニメを放送するためにフルアニメーションの見直しを検討する人が現れます。
そう、手塚治虫先生です。
手塚治虫先生は「24fpsから8fpsに落としても内容わかるからそうするわ」と言って、『鉄腕アトム』を毎週放送することに成功しました。
日本で8fpsのリミテッドアニメーションが常識となったのは、こんな出来事があったからなのです。
【余談2】”ライブシーンはフルアニメーション”の流れを作ったのは『涼宮ハルヒの憂鬱』
“ライブシーンだけはフルアニメーション”というのは、わりとよくある手法です。
では、その流れを作ったのは?
そう、『涼宮ハルヒの憂鬱』のライブアライブです。(※わたし調べ)
もはや伝説となっている「God knows…」を歌うライブシーンですが、こちらは24fpsのフルアニメーションで描かれています。
神作画でお馴染みの京都アニメーション。
通常は1話6~7人態勢だそうですが、ライブアライブでは21人も投入したそうです。
精鋭揃いの京アニアニメーターが21人も揃えば伝説にもなるよね、という簡単なお話。
それでも『ガールズバンドクライ』は全編フルアニメーション。
手書きとCGの違いはありますが、とんでもないことだということがわかってもらえると思います。
そして、それを実現できる技術の進歩と再現できる東映アニメーションの手腕に感謝して、『ガールズバンドクライ』を楽しみましょう。
しかもストーリーがとにかく面白いとか!
→ けいおんぼざろ、次のガールズバンドアニメは『ガールズバンドクライ』!
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